西洋における結婚の歴史

キリスト教と結婚の関係

結婚が本当に幸せだったかどうか

こうしてみると現代の人たちがどれだけ結婚というものに夢を見ているかという部分も分かる。ただそれもキチンと現実的に物事を考えていれば、自分がどれだけ表面的な物事しか見ていなかったのかと思い知らされるだろう。成人して、一般的な大人になったら見たくもない、知りたくもない事実を知ることになるというのもそうだが、そもそも結婚というものにそれほど夢や希望を持っていないと感じている人もいるはず。生き方の自由が保障されてからは結婚というスタイルは通常となっているが、誰もが結婚こそ人生の全てと感じることはなくなった。

こうした価値観の変化は近代以前の世界ではもはや異端すぎる考え方だ、そんなことを考えれば社会的にも排他されてしまうのが目に見えている。というより女性たちに対して対等な存在であるといったような見方をすることさえ、愚かだと感じられていた時代も現に存在している。日本でも嫁を迎えるため、その引き換えに米俵や牛といった当時の生活を考えれば貴重なものだが、それでも物々交換という図式に変わりない。こうした背景を考えればまだ、キリスト教式の結婚というものが男女両方に対して差はあるが人間としての理解を示そうとしているのかを知ることが出来ると思う。

ただ現代の結婚とそれ以前の現代人が文献でしか知らない世界で執り行われていた時代の結婚式とは、完全なる縦社会で執り行われていた。

結婚しようそうしよう

一族という枠の中で

古代期頃の結婚というものは、現代のように望んだ相手と結婚できるほど甘い時代ではなかった。今では好みや相性の問題などで相手を選り好みといった贅沢なことをしている人もいる。それくらい恋愛と結婚が寛容になったかを知ることはできるが、こうしたシステムが出来上がったのもおよそここ1世紀近い時間の中の話だ。

それまで結婚というものは、一個集団の中の首長が許可しなければ認められなかった時もある。それはまだ人類という歴史が始まって間もない頃、西洋におけるゲルマン人やユダヤ人といった人々が大地を闊歩していた時代だ。この頃はまだキリスト教という明確な宗教が登場していなかった時代ともあり、父系首長が統率する親族集団支配という今では完全に時代錯誤と言える社会が当然のように成立していた。この社会の中では結婚は身勝手に出来ず、相手についても首長が指示した相手としか結婚できなかった。女性に限らず、男性にとっても命じられればそれが全てだった。

そこに疑問を感じることはない、ただ人間同士の営みの中で気づく相性の問題などもあるかも知れないが、そうしたイザコザは首長にとっては殆ど関係ないと言えるかもしれない。特に女性については、他の集団に属していたとしたら、婚姻する相手の集団に加わらなくてはならず、首長から了解を得られない限りその一族から離れることも許可されなかったという。ここから見えてくるのはかつて日本でも行われていた女性取引という手段、それも古代西洋では集団ごとの取引材料として利用されていた。そのためなら首長は自分の妻はもちろん、息子やその他集団に属している女性たちをあらゆる場面で放逐することも許可されていたという。一言で言えば絶対王政といったところか、この頃ほど女性というものの価値がただ結婚して一族繁栄を目的という存在意義だけしか与えられていない象徴ともいうべき時代だろう。

ギリシャから生まれ、そしてキリスト教へ

こうした結婚が当然のように行われていた中で、古代ギリシアでは当事者が儀式を行うことで夫婦となり、さらに現在のキリスト教では許されていないが当時は離婚と再婚も簡単に出来たという。また古代では冬に結婚式を行うのが取り決めとなっているというのも面白い特徴だ。この結婚方式はローマも似たような結婚の儀式が行われていたという、ただこの時今と違うのは神々に捧げる動物などの生贄を用意しなければならなかったという点については、さすがに現代でやっていると異端すぎる形となる。

女性という存在を気ままにものとして扱われていた一族もあれば、当事者同士の了承を元に結婚式を行うという考え方があった。そうした中で、ギリシャ・ローマで広がっていた婚姻の形式を基準として、キリスト教という宗教における結婚式というものが行われるようになっていく。その頃はまだ教会としても、宗教として未発達な部分が多かったことも有り、あらゆる意味で試行錯誤をしている時期でも合った。最初こそ婚姻における祝福を受けるだけだったのが、4世紀頃になると教会の力が強くなったことも影響して式の翌日にはミサを開くなどの催しが開催されていた。そうした中で、夫婦というものは一心同体となり、今後別離することは許されないとする考え方も生まれていった。

式挙げる派ですか挙げない派ですか

貞操は守らなくてはならない

ココで少し触れておくと、愛する男女が必ず行う生殖行為についてだが、本来はこうした行為はキリスト教という宗教的な側面からは禁忌とされている。知っている人は知っているだろう、これに通じて現代では誓いの言葉に続いての誓いのキスをするというのをおなじみと思っている人もいるが、そうした行為も古代の結婚式ではそういった行為すらも認められないと考えられていた。男性にしてもだが、女性にとってもそういった行為をしてはいけないという決まりが存在している。

ただこうした決まりは確かに存在しているが、それでは人間としての有史が発達しないため、決まりとしては存在していたが実際にはまず全ての人が実行していなかった事の1つとなっている。

式場決めましたか?